一の倉沢 衝立岩中央稜

 

2004年7月3~4日

参加者: 2 名

7月3日 (土) 晴れ

中央稜取り付きで小休止し、南稜へ向かう5名を見送る。
1P目終了点付近に先行パーティのラストが見えるので、見えなくなるまで 待っていた。どうせすぐに追いつくと思っていたが、これが大間違いだった。 南稜パーティからトランシーバーで先行パーティが進んだとの連絡を受けて 私ががトップで登りはじめる。
このトランシーバーは、これから先も先行パーティの動きやルートの指示を もらったり、そして最後の劇的な合流と大活躍をした。
1P目
階段状の易しい岩場を左上のリッジ目指して登る。
先ほど人が見えていた場所のちょっと下あたりで少してこずる。 このあたりが4級なんだろう。そこを越えたところでピッチを切る。
2P目
出だしは奥壁側に回りこむところが高度感がある。
思い切って回り込むと土交じりのルンゼとなり、そこを直上してルンゼを抜け たところで左上してピッチを切る。
ロープの流れが悪く、セカンドの動きがよくわからない。
3P目
カンテを右側に回りこみ高度感のあるフェースを直上する。
ホールドは豊富だがつかみにくく、落ちそうなのでロープを張り気味にしてもらい お助け縄をつかんで強引にA0で乗り越した。
4P目
フェースを右に回り込むようにしてチムニーに入る。 出口から2m下辺りで行き詰ってしまった。頭上にはお助け縄が見えるが届かない。 こういう場所ではビレーヤーが見えるのはありがたい。 こちらの動きを見ながらロープ操作をしてもらえる。
ここでも張り気味にしてもらう。 少しずつ登りやっとお助け縄に手が届くが、チムニーを抜けるテラス状のところには 良いホールドが無く乗り越せない。こんなことを繰り返しているうちに手がホキてき てしまった。気を取り直し、再びお助け縄をつかみ乗り越そうとしたら、手が外れて 落ちてしまった。
しっかりと止めてくれた。 支点となっているハーケンは少しぐらぐらしていたが、持ちこたえてくれたのだ。
念のためにお助け縄が付いているピンにセルフビレーを取り、今度はチムニー出口を 左側から乗り越そうとしたが、また失敗。今度は頭が下になった状態でぶら下がって しまった。すぐにロープに足をかけて体勢を整る。幸いにも怪我は無かった。
最後は、テープ鐙を作りお助け縄にかけてチムニーの右側に体を押し付けるようにし てやっと乗り越しテラスに出ることができた。 なんとも情けない核心部の登攀となってしまった。
ここのテラスは広く、ここで小休止を取った。 南稜から、「まだ先は長いぞ、早くしろ!」との声がかかる。
5P目
リッジを左に回りこんで奥壁側の暗いルンゼを登るが、ピクナルの手前でうっかり見え ているピンに誘われて左上してしまった。南稜パーティからルートが違うとの連絡で引 き返してピクナルのある場所まで戻りピッチを切る。
そういえば、注意しろと言われていた場所だった。 このあたりで時々指が攣るようになり、リーダーにトップを交代してもらう。
6P目
明るく快適なフェースでロープもどんどん伸びる。
7P目
最後のルンゼ状のところはピンが少なく、大きな浮石もあり注意が必要だった。
14時頃、なんとか終了点に着いた。

北稜下降
下降点までは顕著な踏み跡を5分程度歩いて着いた。立派な支点ができている。
リーダーが最初に下りていくが、ブッシュの茂ったルンゼですぐに姿が見えなくなって しまう。5回目の懸垂下降で階段状のスラブに降りた。コップスラブへ下降する懸垂ピン の所までフィックスが張ってあり、そこから2度目の空中懸垂でコップスラブへ着く。
そのまま顕著なピクナルあたりまでローブを伸ばす。 50m×2本での連続する懸垂下降は、ロープ操作に結構体力を使うものだ。
衝立前沢の入り口は、よく見ると岩に赤ペンキが付いている。
途中2度の懸垂下降で一の倉沢との出合らしきところに着いた。このあたりで日没となる。 出合は雪壁となっていてシュルンドもありそうに見えた。
登攀終了して下降してくる南稜パーティと連絡をとるが自分達のいる場所が特定できない。
ビバークを決めて用意をしようとすると、下の雪渓の上(かなり近く)でヘッドライトが見えた。 稜朋コールでお互いを確認しあう。
雪壁のところまで下降し、ロープを降ろしてもらい軽アイゼンを履き、バイルを使って雪渓上に 引っ張りあげてもらった。
なんとも「劇的」な再会だった。仲間のありがたさをしみじみと感じた。
少しでも時間がずれていたら、間違いなくビバークしていただろう。

M・K 記


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