夏山合宿 笠ヶ岳~鷲羽岳

 

2011年8月6~9日

参加者 : 6 名

夏山の定番、雷雨に打たれながらの笠ヶ岳になり、後半は雲上の楽園といわれる双六岳・三俣蓮華岳からの槍・穂高岳のパノラマ、そして秀麗な姿の鷲羽岳登頂、個々の脳裏に残った合宿であった。

8月5日(金)
いつもより早い、夜8時に新宿駅西口を車で出発。
中央高速で午前12時過ぎに松本インターを抜け、午前1時過ぎには沢渡バス駐車場に到着。
4時30分まで仮眠する。

8月6日(土)  天気 晴れのち雷雨
仮眠後4時半過ぎに新穂高温泉に向かう。
1時間弱で深山荘前の無料駐車場に到着。
すでに満車状態だがなんとか潜り込んで、荷物を分けて午前6時前に出発。
ロープウェー手前より蒲田川を渡り左俣に入る。
天気も雲があり、夏の直射日光が常に当たるわけでもなく、重い荷物で普通はアゴガ出る時間帯である。
登山口まではルンルンとは行かないが、話しをしながらのアプローチであった。
1時間10分で笠ヶ岳登山口。
水を補給して午前7時過ぎいよ々々北アルプス三大急登の笠新道に入る。
杓子平まで4時間が通常であるが、30分ピッチでないと身体がついてこない。
このコースは山頂直下のテント場まで水場がないので、3?以上担ぎ上げている為予想以上に時間をかけて登る。
一人でもバテルと初日で荷物の負担が掛かる為、歯を食いしばる。
昼前の12時頃から雷雲が笠ヶ岳周辺に寄り付き雨が降り始める。
丁度、杓子平2450mに到着。
雨具を着込み、行動食をとり、ガスの中を2時間の予定で稜線に向かう。
午後1時過ぎに雷鳴が近くなり、雨足が強くなる。
既に身体は濡れているが行動中は夏なので寒くは感じないが止まると寒くてしょうがない。
稜線に出ると雷に打たれる恐れがあるので、大きな岩があったので少し離れて雷の通過を待つ。
中高年ハイカー・山ガールが雷の中を登ってくるが、我々が退避していると彼等も退避状態になって来る。
30分位様子をみて雷鳴が遠くなった頃行動を開始する。
雨具のみの退避であったため水が雨具を抜けて寒さを感じる。
低体温症までは行かないが2700m近くの稜線なので雨による体感温度はかなり低い。
行動再開1時間で抜戸岳稜線分岐2812mに出る。
時折雷鳴が近くで鳴るが、時間が午後3時をまわっているので先を急ぐ。
雨が小降りになってきたがガスで距離感が分らない。
コースタイムなら1時間10分位で笠ヶ岳小屋テント場に着くはずであったが、予想以上に縦走路の起伏があるのと、睡眠不足、身体の濡れ、重いザックと悪い条件が重なり疲労が目に見えて出てきた。
午後4時30分には天気が回復し、槍・穂高が見え始め、テント場が直ぐ目の前に現れ全員ホッとして初日のアルバイトが終わった。
テントを設営し、水場はすぐ近くの雪渓から溢れるように出ている。
明るいうちにテント設営が終わり、お茶を飲んで着替えてホッとする。
槍・穂高がアーベントロートに焼けて、自称セミカメラマンが一斉にシャッターを押すほどロケーションの良いテント場である。(天候が荒れたときは最悪の場所とも思える)

8月7日(日)  天気 晴後雷雨
なか々々登るチャンスのない名峰笠ヶ岳がテント場の目の前に聳えている。
槍・穂高のモルゲンロートが美しい。
今日の予定は双六小屋までの稜線漫歩の世界。
起伏は大きくないので昨日のがんばりは要らないだけ気持ちは楽である。
先ずは午前7時30分に笠ヶ岳山頂2897mへ空身で向かう。
小屋経由30分で到着。
360度のパノラマを満喫し思い々々に写真をとりテント場に戻る。
ザツクを整理し午前9時に双六にむけて出発。
前日、ガスで見えなかった抜戸岳への縦走路は天気がよいので快適そのもの。
寝不足も解消し身体も重荷に慣れて稜線漫歩を満喫する。
1時間15分で抜戸岳の分岐を通過し秩父平へ向かう。
この付近で鏡平方面から来る登山者とすれちがうようになり挨拶が大変である。
朝から「こんにちは、こんにちは・・・」
1時間30分も歩くと秩父平分岐に着く。
昼前なのにガスが出始め雷雨の前兆が・・
200m下降すると雪渓があり水場になっている。
ここから登り返すが、途中で雨が降り始め雷まで近くで鳴り始める。
稜線に抜ける前に雷鳴が近くで鳴るようになり、昨日同様登山道での退避となる。
疲れが無いので身体が濡れても寒さは感じない。
15分位で雷鳴は遠くなったので雨は降っているが再び行動を開始する。
午後1時過ぎに大ノマ乗越で休んでいると笠ヶ岳へ向かっていた団体ツアーが鏡平小屋へ戻ると云って下りてきた。
この雷雨では、中高年登山者ツアーは技量と装備が不十分だとバラ々々になってしまうと感じた。
天気が良ければルンルンだが。
大ノマ乗越から双六方面に向かえば直ぐに双六小屋が見えると思ったら、ここからが長い。
雨が降っているから余計に気が滅入っているのであろう。
2時間30分かかって、また天候が回復してきたころキャンプ場が見えた。
やっと一日が終えると思いホッとする。
午後3時30分双六池テント場に到着。
ビールを購入し一日無事に歩けた事に乾杯。
2日続けて雷雨の中を重荷で全員遅れることなく歩けた事に喜びを感じた。
明日は1日かけて双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳と往復10時間以上のアルバイト。
夜テントの中での打ち合わせでは、三俣蓮華岳までとか多様な意見があったが翌日の結果は・・

8月8日(月)  天気 晴
午前5時アタックザックで取り合えず三俣蓮華小屋にむけて出発。
双六小屋から直登で1時間30分かけて双六岳2860mに向かう。
荷が軽いので全員コースタイムで稜線に抜ける。
高天原と双六稜線は北アルプスの二大楽園と言われる。
前日までの雷雨に打たれた2日間の修業がご褒美にと天気が味方になった。
槍ヶ岳西鎌尾根のパノラマ、笠ヶ岳の華麗な姿、黒部五郎岳の雄姿、肩のラインが美しい女性的な薬師岳・・
夏山を満喫させてくれた。
昨日までの2日間に比べて雲の出方が全く違う事がわかり、天気が安定している。
多少時間をかけて稜線漫歩を楽しむ。
双六岳から1時間で午前8時に三俣蓮華岳2841m。
景色が変わり目の前に秀麗なる鷲羽岳がどっしりと立ちはだかっている。
これからの登行意欲が湧く。
取りあえずは三俣蓮華小屋までの合言葉でスタートした朝であったが山頂から眼下に小屋が見える。
直ぐに着くと思い下りだしたがこれがなか々々着かない。
1時間近くかかって午前9時30分に到着。
水を補給して行動食をとり、全員で鷲羽岳山頂に向かう事になった。
登っている途中、硫黄尾根の緑の無い無機質な景色に唖然とし、その奥にクライマー憧れの北鎌尾根が槍ヶ岳を最高峰にして見下ろしている。
登山者を飽きさせる事無く、筋書きの無いドラマチックな景色である。
登り始めて1時間30分で鷲羽池が眼下に見えた。
天気に恵まれた条件でしか見る事が出来ないエメラルドグリーンの池。
ここから15分で午前12時前に鷲羽岳2924m山頂に全員元気に到着。
山頂からは目の前に水晶岳、ワリモ岳がそして黒部五郎岳、槍ヶ岳が時折雲の合間に見え隠れする。
記念写真を撮って帰りが長いので早めに下山を始める。
三俣蓮華小屋まで1時間で下降。
小休止して帰りは三俣蓮華岳・双六岳の巻き道のコースをとり、三俣蓮華山頂への分岐までは下りの時よりは精神的に楽であった。
全員で鷲羽岳まで登った満足感があったからであろうか?
巻き道の途中は高山植物が夏を盛りに盛り上げている。
特にオニ百合が群生しているのは圧巻であった。
途中にわか雨が降ったが直ぐに上がり午後4時過ぎにテント場に到着して長い一日が終わった。
全員ビールで乾杯。
明日は新穂高への下山という事で早めの就寝。

8月9日(火)  天気 晴
午前5時テントを撤収して下山開始。
行動して30分後、振り向くとモルゲンロートの鷲羽岳が双六岳と樅沢岳に挟まれて双六小屋の上に聳えている。
この風景を撮るためにプロのカメラマンを含めて登る人が多い。
今回の合宿のフィナーレを飾る上で最高の天気になり、人生の山の思い出の一頁になった事と思う。
景色が変わり弓折岳手前へ。
鏡平小屋が真下に見える。
槍ヶ岳から穂高岳のキレット縦走路、飛騨沢、滝谷、中崎尾根は手に取るように見える。
日頃、上高地側からの景色に見慣れた槍・穂高岳の山並みが新鮮に見える。
鏡平小屋まで双六小屋から2時間45分、午前8時前鏡平到着。
鏡池に写る逆さ槍ヶ岳が有名である。
今回は合宿前半の雷雨の苦労が後半全て帳消しにしてくれるが如く、逆さ槍ヶ岳まで見る事が出来た。
曇りや風があれば見る事が出来ない逆さ槍ヶ岳。
気温が暑くなるほど高度が下がり午前11時30分に全員無事に新穂高駐車場に到着した。
荷物を整理し、新平湯の温泉に入って汗臭さから開放され。
渋滞の中央高速にはまったが、夜8時新宿に到着。

Y .  F 記


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