雪の赤岳・阿弥陀岳北稜

 

2013年4月13~14日

参加者 : 9 名

4月13日(土) 晴
朝7時30分に新宿スバルビル前に集合。
2台の車で高速に入る。
2日間晴れという予報の為か、都内から渋滞している。
大月まで通常より1時間多くかかる。
小淵沢インターを降りて美濃戸口に午前11時30分過ぎに到着。
駐車場で荷物の整理をしていると都岳連登山教室のメンバー50人ほどがバス2台で来ていた。
ルートは同じ行者小屋テント泊で赤岳ということである。
午後12時、少し暑い陽気の中行者小屋をめがけて出発する。
久しぶりの9人でのテント泊の大きな荷物での隊列は壮観である。
本格的な雪のテント泊が初めての女性は緊張と不安が頭の中を巡り回っている事であろう
。 雪の無い林道を重荷に身体が馴染まない中、順調に美濃戸の分岐に40分で到着。
休憩後、南沢経由で行者小屋に向かう。
御小屋尾根の北側を歩く為、登山道が凍っていて神経を使う。
都岳連の集団と前後をしながら、途中からアイゼンを付けて午後3時30分に行者小屋ベースキャンプ地に到着。
都岳連がトイレに近い小屋傍に多くのテントを張り始めたので、我々は少し離れた湧き水の出ている赤岳よりの森の近くにテントを2つ張ることにする。
雪山テント泊の教室と同じ要領で6人天の整地に入る。
時間をかけて手を抜かずに平にする。
一晩とは言え傾斜があると不快であることを説明する。
6人天を立て終わると次に女性用の4人天を同じ要領で立てる。
人数が多いので1時間位で立て終わる。
森の中にキジ場を2箇所作り、小屋近くにある冬用のキジ場は相当込むので行かないようにする。
男性用テントの中を整理してからお湯を沸かしホッとする。
6人天に9人が入ると肩がぶつかるようになるが分かれて懇親するよりは良いと判断。
夕飯の食当はベテランKさん。
慣れた手つきでカレーを準備する。
その合間に雪で冷やした缶ビールでアプローチを頑張ったことに全員で乾杯。
明日の赤岳・阿弥陀岳北稜の登頂を願う。
4人の女性がテント泊に参加するのは記憶が無い。
華が咲く。
北のミサイル問題が無ければもう1名女性が参加して更に華が咲いた事であろう。
新旧の会員が酒とつまみで盛り上がる。
明日のアタックは、場所によっては緊張が続くであろう。
新しい会員は先輩を全面的に信頼して無事にベースに戻って来る事により技術のスキルアップになる。
そんな山の四方山話をして時が経つ。
夕食のアルファ米を人数分作ったがつまみが多かったのか思ったほど減らず、翌朝に使用することになる。
午後6時30分過ぎには夕食を終え、就寝の午後9時までロープワークの説明をする。
プルージック用のロープシュリンゲの作成、ブーリン結びからダブルフィッシャーマン結びの体系的な説明。
全員で結んでみる。
中間結びのエイトノット(8の字結び)の結び方と使用方法を説明する。
赤岳でも阿弥陀岳でも使用する頻度の高い結び方を説明。
プルージックに使うダブルフィッシャーマン結びを使用してのロープワークは必ず理解するように説明。
特に登るとき下るときの結びの特徴を理解させる。
テープシュリンゲが駄目でロープシュリンゲ6mmと7mmの違いと特徴などを実際に8mmのロープにセットしてテンションを掛けロック具合を見せ理解させる。
カラビナの安全環付と安全環無しの使い方。
懸垂下降で安全のためのオートブロックのマツシャー結びとカラビナを使用してのマツシャー結びの使用目的を説明し実際に8mmのロープでテンションを掛けてみる。
そして2本ロープの繋ぎ方ダブルフィッシャーマン結びを説明し末端処理の長さの目安など命に関わる事を理解させる。
リードする人が使用するカラビナ2個を使っての間違いの無いハーフマスト結びを説明し1個より簡単にセカンドをビレー出来る方法を8mmロープとテープシュリンゲを使って説明、今後のリードに使用する価値がある事を説明していたら就寝午後9時になった。
2時間強のロープワーク教室を終える。

4月14日(日) 晴
風も無く絶好のアタック日となった。
午前2時45分に起床。
朝食のうどんに昨夜の残りのカレーにアルファ米を調理し食事を終える。
全員体調が良くテントキーパーはいない。
午前5時20分に阿弥陀岳北稜隊(No・Ko・N)の3人と赤岳文三郎尾根隊(F・KoKa・Ai・Y・An)に分かれてベースを出る。
10分位は一緒に進み記念写真を撮り文三郎尾根に向かって分かれる。
先行して都岳連のパーティが歩いている。
多少勾配の或る所もあるがAiさんの緩むアイゼンを調節をして、ピッケルとアイゼンのコンビーネーションを説明しながら、1時間30分で文三郎と中岳の分岐に着く。
権現岳が見え、風が吹き抜ける為防寒着を着用させる。
北稜隊は取り付き近く迄到達。
無線で確認したら順番待ちも無いとの事で快適な雪のクライミングをしてとエールを送る。
赤岳隊は岩稜帯に入るので此処からロープを出し6人繋げてコンテニュアス登山に入る。
昨夜の中間結びを早速使い説明する。
都岳連はあちこちにフィックスを張るが、我々はそれに頼らず安定した登りで雪と岩のミックスを登る。
場所によってはピッケルを肩にして3点確保で登らせる。
午前8時15分に赤岳山頂へ。
初めての3000m近い雪のアルパイン登山に女性陣も感激。
北稜隊はまだ1ピッチ目を工作中との事。
360度のパノラマを見て風が強いので展望荘まで下山する。
途中、急勾配の雪面があり、トレースが薄いのでFが埋まった鎖の支柱をポイントにエイト環で懸垂下降しフィックスを張る。
フィックス完了後、指示通りビナ通しで女性陣がアイゼンを効かして降りて来る。
多少時間がかかる。
最後にKa君が末端を繋げて降りて来た。
展望荘で風を避けて行動食をとり、地蔵尾根の分岐に向かう。
分岐までは鎖場があり、使えたり、雪に埋もれていたりで神経を使う。
ここはノーザイルで、ゆっくりサイドステップやアイゼンの歯を全部利かせる事などを説明し慎重に下降させる。
今回のルートで緊張した部分だと思う。
アイゼンを信頼しきる技量を持っていれば心配ないが初心者には其処までの技量、余裕が無かったのではと感じる。
全員地蔵尾根分岐まで到達し、今回ロープを張ることを想定していたナイフリッジが足元に見える。
天候が良く、50m位の距離であるが雪がしっかりしており風も無いのでピッケルとアイゼンの置き場所を説明し一歩一歩丁寧に降りてくるように指示。
Fが先頭でステップを作る。
それでも初めてのアルパイン経験者には谷底が見えるナイフリッジは足が進まない。
時間をかけてアイゼンを引っ掛けないように注意し全員が悪場を抜けると後は森林帯まで神経を減らす部分は少ない。
順調に雪面を下降し、森林帯に入ったら久しぶりに尻セードを見せてあげる。
あっという間にベースキャンプ午前10時過ぎに到着する。
北稜隊はまだ到着しておらず無線連絡をすると中岳のコルに居る事が判り、雪崩に注意して中岳沢を下るように連絡する。
赤岳隊は天候も良く、無事に下山した安堵感から各自のんびりすることにした。
北稜隊と合流するには30分位時間があるので、先にテントを撤収し各々の荷物を整理し始める。
両隊が合流後荷物をパッキングし、午後12時過ぎに行者小屋ベースを後にする。
下りのみではあるがアタック後の身体に重荷は結構こたえる。
午後3時過ぎに美濃戸口の駐車場に到着し都岳連のバスを見送り、午後3時30分に我々は荷物を2台に分散し、今回は渋滞が見込まれるため温泉に寄らずに東京に向かう。
案の定渋滞20㌔の表示。
4時間の道のりになる。
途中府中インターで出る車と別れ、新宿に午後8時15分到着し今回の山行を終える

Y . F 記


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