秋山合宿 横尾本谷右俣

2016年10月8日(土)~10日(祝)

参加者 14名

紅葉を求めてミニ涸沢と言われる横尾本谷右俣黄金平へ 当会では3回目の合宿になる

天候が今年は9月から安定せず陽の射した時間が数時間と言われ、10月に入っても晴れの無い日が続き実施日を迎えた 予報で上高地方面は3連休は回復との予報になり実施になる。

3年前は初日は天気だったが夜から雨になりテントが浸水し2日目は天狗池まで雨が続き、黄金平の場所には天気に見放された感がある

今年の紅葉は雨が長かった影響で今ひとつ美しく無かった。天気は横尾までは薄日が射したりしたが穂高の方を見上げるとガスの中でありテンションが上がらない。

本谷橋から雨が降り始め翌日の昼過ぎまで降ったり止んだりの傾向であった。横尾本谷右俣を抜ける前に日没になりヘッドランプつけての1時間近くの夜間登山となった。

ルートは過去2度遡行しているので暗くても判っており遡行終了点から20分ほど、6時20分に黄金平のビバーク地点に到着、雨の中2張の7人テントを張り、行動を終えた。

夜中から寒冷前線の通過で激しく雨が降りテントの下はウォーターベット状態。シュラフを濡らしたメンバーも居た。2日目の朝も雨が止むことも無く、雨中での撤収となつた。

モレーン帯から横尾尾根の稜線は良く見えてるのでルートファインディングは容易であった。横尾尾根から一般道に入り雨も上がり晴れ間も見え始める。残念ながら槍ヶ岳はガスの中である。天狗原から槍沢経由で上高地に至る

10/7(金)曇り

新宿西口スバルビル前に夜10時集合。Yが集合遅れて11時に全員揃い車2台、14人で一路、沢渡駐車場に向かう。3連休で例年だと深夜の中央道は混むが天気が安定しないなので車の出足は悪く、順調に松本インターを抜け深夜3時過ぎに沢渡に到着。

朝5時にタクシーを3台予約してある為、共同装備の整理等で4時過ぎには起きなければならず、寝ると言うよりは目を瞑る中で4時過ぎを迎える

10/8(土) 曇→雨

AM5時前にタクシーが予定通り到着し、3台に分乗。20分で上高地到着。朝食を摂りAM6時横尾に向けて出発。雨は降っておらず14人広い上高地街道を談笑しながら進む。寝不足と初日のザックの重さが身体にダメージを与える。初めてのテント泊とバリーエーションルートに参加したK君とK女史を気にしながら黙々と3時間の道のりを経て9時横尾に到着。3連休の初日にしてはやはり少なく感じる。薄日が射すと暑い。

穂高はガスで被われている。小休止後本谷橋に向かう。1時間強で涸沢との分岐、AM10時過ぎ本谷橋に到着。雨が降り始め雨具と簡易ハーネスを装着。ここから沢沿いに二股まで2時間。14人いるので多少時間が掛かると思ったが高巻きしながらAM12時に二股に到着。涸沢と別れ横尾本谷沢に入る。

雨は強くなく増水もしてないので基本左岸沿いに沿って遡行する。通常なら3時間あれば抜けられるが人数と雨なのでPM4時半までには黄金平に抜けられればと考えつつ本谷左股と右俣との分岐に着く。この分岐から右俣に入る。ここまでは順調に進む。

雨は相変わらず降っているが極端に増水はしていない。右俣に入って直に大岩に当たり、前回同様右岸に渡渉する。

今回は女性が9人の為、スリップして衣服を濡らすのを防ぐ為にロープを張りビナ通しで渡渉するがコンパスが届かず靴を水没させる者が数名出る。

雨で濡れているのであまり気にならない様子。少し時間は掛かるが無事通過。二股から3時間経過し再び左岸に渡渉し次の大岩に到着。太い御助け紐がある場所でザツクを降ろして身体を上げてからザックを吊り上げる場所。時間を掛けて順調に進む。

この右俣は沢沿い遡行するのが原則であるか雨で沢沿いの石が濡れているのを嫌がり、逃げて高巻きに何度か入るので時間が掛かるのと草つきが滑り、これまた時間を要する。ロープを張るほどでは無いが重荷で慎重になる。

先の御助け紐のある大岩から1時間強で終了点であるが新人のK君とK女史のペースが遅れる。疲労がピークになり離れだしたのでリーダーが完全に張り付く。夕方5時に雨の為、薄暗くなってくる。

目の前に終了点の小さな滝が見えてる。30分あれば抜けてしまう場所であるが止まる時間が長くなり「激」を入れる。周りは暗くなり最後の小滝を先行の女性陣はサブリーダSaとSu2人に案内させるが左岸をロープで高巻きをしている。

ルートは違うが左岸の高巻きでも行けるので既に登っている女性2名は行かせ、残りの女性はFが正規の右岸沿いに行き、乾いていればそのまま小滝を登るが暗いので高巻きをする。ヘッドランプをこの時点から使用し夜間登山になる。小滝の落ち口で合流し沢は終了。

時間は夕方6時であるが真っ暗。サブリーダー2名と女性陣が先行して黄金平のテント場に向かう。ヘッドランプ使用して雨の中の遡行から登行に変わり、新人2名とリーダーかゆっくりペースで黄金平に向かう。熊笹で薄っすら残ったトレースを後にテント場に向かう。

15分ほどで、PM6時20分先行パーティが真っ暗の中ライトの明かりを頼りにテントを設営していた黄金平に到着し初日の行動を終える。疲れた身体に簡単な宴をし全員の無事を祝う。初日は過去に経験の無いハードな登山であったと思う。

特に新人の2名の踏ん張りには感嘆した。登れないと諦めずに歩き、それをサポートしたサブリーダー、先輩会員の励ましが勇気付けてくれた。

夕食を終え、9時前には就寝する。

10/9(日) 雨→曇り

AM3時起床。雨は降り続いている。夜中にはテントを叩きつけるぐらい強く降ったり、時には止んだり前線の通過の特徴である。雨が上がってくる事は予報で確認していたのでこれ以上は降り続かないと思い、出発を遅らせることも夜中、目を覚ました時に考えたがサブリーダーSaとY女史が明日仕事と言うことで夕方4時までに上高地に下らなければならず、事情を考慮して、これから横尾尾根までは上部にガレ場・ザレ場はあるもののロープを張る場所は無いのと稜線まで雨は降っていても見通しが効いているのでルートを明確にリーダーから指示を出し予定通り明るくなったAM5時30分雨の中、出発する。

濡れてずっしり重くなったテントや衣類でザツクが肩に食い込む。一晩寝たとは言え、雨の中は一歩が重い。モレーン帯を左から抜け黄金平の所謂ミニ涸沢に到着。残念ながら紅葉は終えていた。記念写真を撮り稜線まで2時間の急勾配の登高に入る。

新人2名をリーダーがサポートし残り11名が先行する。見通しが良いので距離差が判る。離れていても100m位なので声が届く範囲である。先頭のサブリーダーSaが横尾尾根の岩場の方へ右に進むのでルートの違うことを大声でサブリーダーSuに指示を飛ばす。左の急傾斜のザレ場・草付きの方に向かわなければならない。見た目嫌なほうに向かうが岩場よりは安全なのである。

過去にはルートが初めてのパーティが横尾尾根の岩場方面に進み行き詰まりロープを張った記録がいくつも有る。

途中で足の動きが重荷で止まったKのテントを取りにSaサブリーダーが降りて来て荷揚げをする。多少軽くなったが初めての雨のバリーエーションの体験にペースは中々戻らない。兎に角止まらないで歩を進めるよう「激」を昨日に引き続き入れる。

精神的に折れなければ歩けることを言い、ゆっくりではあるが登高を続ける。K女史は朝食が摂れたので昨日より止まらず歩き進む。先行隊が2時間強で予定通り一般道に抜けた。上高地に先に降りる2人は後続隊を待つ前にテントを担いで先に進む。テントは途中槍沢ロッジに置いて更に上高地に向かわせた。

後続隊のK君とK女史2名とリーダーが先行の9名と一般登山道でAM8時30分に合流。その後は天狗原経由でPM12時に槍沢ロッジでテントを回収し、その後、テントをS女史が担いでくれた。重いのによくがんばってくれた。横尾PM2時過ぎ通過し、明神で暗くなり上高地到着がPM6時15分。

タクシーに分乗し沢渡に到着後、駐車場前の木漏れ日の湯に入りそこで夕食とした。13時間の行動に全員ヘロヘロ。温泉に入り癒した。8時過ぎに食事を終え12人は島々手前の道の駅にテントを張る。シュラフの濡れた女性陣は車に寝、テント2張は残りの女性と男性に分れる。男性陣はもう一人のサブリーダーSuとK君とリーダーで夜11時まで完踏の祝杯。

サブリーダーSuからK君に困難と辛さが身を守る手段を学ぶと指導。気力が折れた段階で事故に繋がる。パーティを信頼して頼ることを力説する。成長したと思う。

10/10(祝)曇り

AM5時起床 車の女性陣は寒くて寝られなかったと。気温11度。冬の東京の気温である。テント組は寝られた様子。朝食の麺類を摂ってAM6時30分に道の駅を後にし、一路新宿に向かいAM10時に新宿に到着し合宿を終える。

最後に14人の全員が落ち着いて行動し、慣れないK君とK女史に気を使い、フォローして気持ちの折れないようにしてアドバイスをした先輩会員。数人の先輩会員を除いて、初めての雨の中の重荷による遡行、日没後のヘッドランプでの登高をサブリーダーが自分の任務を全うし、リーダーに判断を迷わすことなく最後まで協力してくれたパーティ全員に感謝します

記録 Y・F

……… ( Y ・ K さんの感想) ………

初めてのバリルート、沢登り、テント泊、2泊3日の山行程という初めてずくしだったために、過剰装備すぎてしまいました。共用装備のテントの重みもあって、沢登の高巻き連続では耐えきれず、気持ち的にもネガティブな方向に向かっていったことは否めません。
行程の進捗を著しく遅らせてしまい、みなさんに多大なご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。帰宅してから不使用品を掻き集めてその重さを肌で感じて、今回の山行の準備や自分の行動を色々と反省しているところであります。

日没での夜間登山では今まで感じた事のないような恐怖を感じました。あまり下を見ないようにしていましたが、すべって落ちたら助からないだろうなと思えるところもいくつかありました。家族のことが脳裏をよぎりました。重い荷物を背負って這いつくばるようにしてとにかく前に進まなくてはと心に強く言い聞かせて必死な思いで登っていました。今思えば、自分が助けられたのは皆さんの冷静さです。

2日目のザレ場の登りで、颯爽と駆け下りてきて、雨で濡れたテントを代わり運んで、颯爽と駆け上がっていったSサブリーダーには感謝の言葉もございません。本当にありがとうございました。あのままではたぶん登りきれななかっただろうと思います。槍沢ロッジから先を運んで頂いたS女史さんにも感謝申し上げます。

今回の山行では登山の楽しさを感じられる余裕は全くありませんでしたが、とてもよい経験をさせて頂けたと思っています。自分に足りていない部分を再認識することができたので、今後に生かしていきたいと思っております。

 
……… ( M・ K さんの感想) ………

みなさま

大変、お世話になりました。

どの場面をとっても中々出来ない経験になりました。無事に帰って来られるように、終始サポートして頂きありがとうございました。初めての事ばかりでしたが、皆さんがいるので不安はなく、とにかく自分が歩ければとそればかりでした。

登れないではなくて、何としてでも登らないと歩かないとテン場に着かないし、帰れないとずっと気持ちが、緊張していたのか家に帰ってホッとしてしまいました。

自分にとっても、大きな経験でした。気持ちが萎えていた所、貸して頂いた手袋に温かさが染みました。ハートマークです。

寒い中お待たせしたり、私が着いたらテントは既に建てて頂いていたり、水汲みもして頂いたり、もう、やってもらうばかりででした。

リーダー、先輩方のおかげでなんとか歩き切る事が出来ました。ありがとうございます。



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