春山合宿 白馬岳集中登山

平成2953()5()
参加者16名 (大雪渓11名 主稜5) 

久しぶりの白馬合宿となる今回は会員の技術が向上して来たので主稜ルートに中堅男性会員のパーテイを出すことがリーダー会で決定された。女性中心にした参加者は大雪渓ルートからのパーテイ編成として山頂での集中を試みた。
此の季節の主稜は山岳会が中堅の技術向上で入ることが多く上部雪稜から山頂直下では順番待ちが必ずといって発生し、集中を試みても中々時間が合わないことが多い。一方今年は例年になく雪の量が多く、気温の上がる午後は雪が腐り表層雪崩が何処でおきてもおかしくない状況である。

4月末に発生した大雪渓上部での雪崩で主稜からの下山中の2人パーテイが巻き込まれ1名が行方不明となっていることを考慮して、朝の出発を計画段階で主稜・大雪渓両隊は夜明け前にしていた。結果は天候に恵まれ両隊とも登頂し、集中は主稜隊が15分早く950分頃到着した。遅れること15分過ぎに大雪渓隊が登頂する正確さで合流できた。下山は全員でベースに向かい、途中行方不明者が眠る小雪渓下部で表層雪崩に遭遇し、最後に下降していたFの前を横切るようにして流れて止まった。ブロックが混じり込んでいるので小さな雪崩でも身体への衝撃が大きく倒されたら大事に至った状況であった。更に下降すると再度、表層雪崩が来たがこれは離れていたので見ながらの状況判断で終えた。ニュースや画像での雪崩は参加者達も見たり、聞いたりしているが、現実に目の前で遭遇すると雪崩のエネルギーの大きさに翻弄された事と思う。こうして無事にベースキャンプへ1時過ぎに到着し登頂を祝った。 

<大雪渓隊の記録>
ベースキャンプ4:30→10:10白馬岳山頂→10:40白馬山荘→10:53白馬岳頂上宿舎→11:26避難小屋→12:13岩室跡→13:08ベースキャンプ  

54()
主稜隊を4時に見送り、大雪渓パーテイ11人は430分、夜明け前のベースキャンプを出発する。今まで見てきた5月の白馬尻と比較してデブリが大雪渓の末端まで来ているのに驚かせられる。薄明るくなって来た雪渓の中、左右の斜面の雪が落ちてこないか、気にしながら登行を続ける。途中、御来光を向かえ雪山の白さ、空の青さに加え、杓子岳がモルゲンルートに赤く染まり、ヨーロッパアルプスの針峰郡を思わせ、対峙し絶句する。此の時空の時間を初めて経験する会員達は、自然に感謝する。出発から1時間経過し、体調がイマイチ良くないI先輩がベースに戻ることを了解し、多くの女性の隊列を組みなおし10人で乱れないように山頂を目指す。

稜線付近に見える純白の大雪庇が紺碧の中から手招きしているように見える。気温が上がったら何時か雪の大斜面を彗星のように走って来るのであろう。3時間経過し4月末に起きた雪崩遭難事故現場を通る。まだ雪の下に眠る岳人に心の中で黙祷をする。勾配は強くなり、ストックからピッケルに切り替えの指示を出す。10人の隊列は遅れることなく順調に高度を稼ぐ。スタートして4時間を経過し、急傾斜帯を抜け、安心感が出る。村営小屋が見え始め、これで全員登頂できるとの見通しが立ち、気持ちの上でホッとしてきた。

村営小屋が近づくと右手に大きな白馬山荘が見え、残り時間が1時間あれば山頂に着くと読める。稜線に出ると風は強くなるが5月の風である。寒さはさほど感じない。目の前に剣・立山・旭岳と美しい姿が。遠くに戸隠・妙高・高妻山と、更に富士山まで見えるとは。初めて天気の良い3000m近くの稜線から見る絶景に女性陣はしばしうっとり。感激しない岳人はいない。今年の1月からの雪山は天候に恵まれず、心折れた会員もいたはず。剣は男性的な山と言われ、昔は女性入山禁止と言われた。一方、白馬岳は女性的な山と言われ、今回は女性の山の神が会員達の為に微笑んでくれた。

白馬山荘で小休止後、主稜隊から登頂したとの無線が入り、大雪渓隊は20分弱で山頂着と連絡し、合流するように指示し、1010分に白馬岳山頂に到着し主稜隊と合流、握手で讃え合う。

風も弱いので20分マッタリして自由に時間を過ごす。山頂から他の主稜パーテイを見ている。ヒマラヤを登っているような画像になる。女性達も何時の日か登りたいとの希望が出て夢が膨らむ。会員達が成長してきたのが実感できた。

全員で下降を開始、雪崩を心配しながら、2時間30分でベースキャンプ午後1時過ぎに戻る。先に戻っていたⅠ先輩に迎えられ、完全踏破を祝う。その後はテントの外で祝宴を夕方までして、最高の盛り上がり中アタック1日を終える。

                          記録 Y・F

 



Copyright (C) 2003 RYOHOKAI All Right Reserved.