皇海山(クラシックルート)

2019年119日(土)~10日()

参加者:14

<行動記録>

11/8(日)武蔵浦和集合23:00→1時50分銀山平国民宿舎かじか荘▲仮眠11/9(土)▲銀山平3:50→6:30庚申山荘6:50→10:50鋸山11:11時00→12:40皇海山13:00→15:40六林班峠15:50→20:20庚申山荘▲11/10(日)庚申山荘▲7:309:40銀山平駐車場9:50→温泉経由→2:20武蔵浦和

記録

日本100名山でもある皇海山。普通登るとすると5時間前後で往復できる沼田側の栗原川林道が使用される。

ただアプローチが悪く車へのダメージが嫌なのと万が一土砂崩れで林道が閉鎖されると車が出せなくなるのを警戒して栃木足尾町側からの入山を決めた。このルートは山頂まで距離が長く、往復13時間を要する為、登山者は少ない。

途中、庚申避難小屋を利用しても往復10時間近く要する上級者向けとなる。100名山著者の深田久弥氏もこのルートから山頂を踏んだがあまりの長時間なので2度は登りたく無いと記している。

皇海山をスカイ山と読める人は少ない、平安時代から庚申山・鋸山・皇海山は山岳仏教として古くから登られている修業の山であり、ルートの所々に面影が残る。

名前の由来は江戸時代にはサク山と呼ばれ『笄山』と書きコウガイサンと読まれた後に皇開山と書かれるように変化し、時代の経過とともに開が海に変わり現在の皇海山となった。言葉のルーツを知る事でこの山の魅力を感じたのでは無いだろうか。

山のルーツは此処までとして実際の登山録を記す。

皇海山は今年度の年間計画で一番タイトな山と考えていた。夏、陽の長い時なら日没までに庚申小屋に戻れるが11月半ばの季節だと夕方4時過ぎには曇っていると暗くなり始める。

六林班峠コースは鋸山から途中背丈を越える隈笹帯があり、日没前に通過していないと、ルートを見失い、山岳会の我々でもルート工作に難渋すると考えていた。そのために、時間は短くなるが登りに使用した岩場通過を日没前に通過すれば赤布を頼りに下山できると考え、日没後に通過する予定のルートに赤布を付けながら登っているとき付けた。

当初の計画では山頂に12時過ぎに着かなければ途中の鋸山で戻る事を描いていた。鋸山から皇海山まで片道1時間30分前後。往復3時間弱を考えると午後1時山頂スタートだと六林班峠コースだと4時前に峠に通過。岩場コースだと14人いるので通過に1時間半から2時間掛かる。実施前では躊躇無く岩場ルートを描いていた。

11/9銀山平のかじか荘前の駐車場を朝4時前にライトを点けながらスタートする。2時間30分で明るくなった庚申避難小屋に到着。荷物を整理しアタックザツクに必要装備を詰めかえて6時45分に小屋をスタートする。庚申山を通過し視界が開け、遠くに富士山、日光白根、男体山を見ながらの登り下りを繰り返す。

快晴無風の天気に写真を撮りながら楽しく進む。右手遠くに鋸山・皇海山が大きく見え始め、テンションが上がる。鋸山が近くなるとルートの核心部。手始めに50m近い鎖場。支点が弱々しい。

1人ひとり通過する為、14人なので時間が掛かる。通過した順に前に進み続いて急勾配の10mの弱々しいアルミの梯子。登山者が少ない為なのか、兎に角、支点に緊張し続ける。この場所に来ないと判らない人工物の弱々しさ。雨が降ったり夜間だと危険で通過は出来ない場所である。だからこそ上級者向けなのだろう。鋸山の山頂に到着。

時間が11時を廻っている。コースタイムだと山頂まで1時間40分前後。山頂に12時30分過ぎに到着すると見えた。この時点で下山は明るくても岩場コースは疲れを考慮すると危険だと判断し、2時間以上遠回りでは有るが迂回の六林班峠コースを選択する。夕方4時前には背丈程の隈笹帯を通過できる安全ルートを取ることにした。鋸山を後にし、皇海山までは普通の一般ルートを一端下り、直ぐに山頂目がけ一気に登り返し皇海山2144㍍山頂に午後12時40分到着。

記念写真を撮り。下山ルートを説明し、リーダーの指示を受け13時に下山開始。一度鋸山まで登り返し14時35分に鋸山通過。直ぐ六林班峠の分かれ道に入る。一気に隈笹帯を下る。兎に角、背丈の有る隈笹を分けながら登山道から外れないようにかき分ける。日没後ではルートは判らない。夏の日の長い時でないとルート工作に難渋する場所である。下ること1時間30分弱の16時前に峠に到着した。

予定通り日没前に背丈の隈笹帯を通過。時間は掛かるが避難小屋まで見通しがついた。ヘッドランプを全員に装着させる。計画段階で新しい電池にしておく事を指示して有るので、夜間歩行には万全、夕方4時前に庚申避難小屋の道標に従って隈笹帯を歩き始める。此処からは膝ぐらいなのでライトの灯かりでかき分けて歩いていける。16時45分には暗黒の世界。

ヘッドランプの足元の明かりだけが頼り。リーダー以外真っ暗な隈笹帯を歩くのは初めての経験。普通の踏まれた登山道なら滑る事も無いが、隈笹帯は兎に角よく滑る。沢側は真っ暗で怖さが判らない。それに隈笹の枝に乗ると滑るので余計恐怖感が出る。だから明るい時の50%多く時間が掛かる。

途中、沢を10本以上渡渉するが真っ暗で登山道が判らず、先導を2トップにしてルート工作をさせ、登山道を見つけては全員を歩行させての繰り返しで安全を守る。

夜8時20分に避難小屋からの弱い明かりを見ると皆から安堵の歓声が上がる。14人全員が冷静にリーダーの指示に従い、怪我も遅れる人も無く16時間行動を終えて無事に小屋に着いた。

小屋の番人に遅れの事情を説明したら、遅れることは珍しくなく14人の大勢だったのに冷静だと感心していた。直ぐに夕食の準備をし8時50分から夕食を摂り、他の登山者が寝ているので静かに懇親会を開き、22時に就寝する。

11/10 朝5時30分に起床して小屋の中から朝日を見ながら朝食を摂り、7時30分に下山開始。紅葉を眺めながら昨日の16時間行動の充実の疲れを感じながら笑いが切れないほど楽しい下山となる。

温泉が10時からなので時間を調整して、休憩と取りながら足尾町の渓流の紅葉を楽しむ。駐車場に9時45分に到着し途中温泉に入り、渋滞の無い東北道を昼食を摂りながら14時過ぎに武蔵浦和に到着し解散する。

                                                        記録 Y・F



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